親や祖父母から住宅取得資金の援助を受ける場合

住宅取得資金の非課税制度、贈与税について

不動産を購入する時、親や祖父母から援助を受ける場合には3つの方法があります。

1.贈与・・・     住宅取得等資金の非課税制度や相続時精算課税制度で親等より贈与を受け自分の資金として出します。

2.借入金・・・  所定の条件を守り借入金とします。

3.共有・・・     親や祖父母の出した資金分を持分として共有登記します。

住宅取得等資金の贈与税の非課税はどのような制度?

この制度はかなり人気の制度

この特例は、一言でいうと「子供ないし孫が住宅を購入するための資金援助であれば、700万円(認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の場合には1200万円)まで贈与しても贈与税を課しませんよ」という特例です。

あくまで住宅を新たに取得するための資金援助に限定されるため、既存の住宅ローンの返済のための資金援助はこの特例の対象となりません。

この制度はかなり人気の制度です。使っている方は非常にたくさんいらっしゃいます。

基本的にはこの制度は非常に良い制度で条件は次の通りです。

・贈与を受けるのは子供か孫であること(直系であることが条件です。例えば妻の両親から夫が贈与を受ける場合などには、この特例は使えません)

・贈与を受けた年の翌年315日までに住宅を新築や取得していること

・贈与を受けた年の翌年315日までにその家屋に居住すること又は遅滞なく居住することが見込まれること等

注意点 贈与税が0円でも必ず申告が必要です。

住宅取得資金の非課税限度額表

住宅取得等資金の非課税の特例を使う場合に、最も多くトラブルになるのが、「非課税の範囲内だから申告しなくていいと思っていた」というケースです。

この特例は、非課税額の範囲内だったとしても必ず贈与税の申告が必要なのです。

例えば、住宅取得資金を500万円贈与したとします。住宅取得資金は700万まで非課税なので、確かに特例を使えば税金は0円です。しかし、税金が0円だったとしても申告はしなければいけないのです。もし申告しなかった場合には特例を受けることはできません。500万円を通常の方法で贈与した場合には48万5千円の贈与税が課税されてしまいます!

(贈与の金額500万円-非課税金額110万円×税率15%-控除額10万円)

贈与税の申告期限は、贈与した年の翌年2月1日から3月15日までです。

この制度の恐い所は、申告期限に1日でも遅れたら非課税に絶対にしてくれなくなることです。

1日でも遅れたら特例を受けることができなくなります。

この特例を検討している人は、必ず「税額がでなくても申告は必要!」と覚えるようにしてください。

相続時精算課税制度はどんな制度なの?

住宅取得資金の非課税制度と、非常に似た制度に、相続時精算課税制度というものがあります。

この制度は一言でいうと、「生前贈与をするときは2500万円まで贈与税を非課税にしますが、贈与した人が亡くなった時には、その人の遺産だけでなく、過去に生前贈与した財産も一緒に、相続税を課税しますよ」という制度です。

 

例えば、平成25年の時点で1億円持っている甲さんという人がいたとします。

この甲さんが、相続時精算課税制度を使って、子供に2500万円を贈与したとします。この時に贈与税は1円もかかりません。2500万まで非課税ですので。

贈与をした後、甲さんの手元には、いくらの財産が残っていますでしょうか?

答えは・・・

7500万円ですよね。1億円から贈与した2500万を引けば、7500万となります。

その後、時は流れ、平成29年になりました。

悲しいことに、この甲さんはお亡くなりになってしまいます。

この時に、甲さんの手元に残っていた遺産はいくらかというと、7500万円です。

では、この7500万に相続税がかかるのかと思いきや・・・

ここで出てくるのが、相続時精算課税制度です!!

相続時精算課税制度を使って生前贈与した財産は、2500万まで贈与税が非課税になります。

しかし、その人が亡くなってしまった時には、手元の財産だけではなく、この相続時精算課税制度を使って贈与した財産も含めて相続税を計算しなければいけません。

2500万まで非課税」と書かれているのでお得そうに見えますが、結局、最終的には相続税が課税されます。非課税にはなっていないのです。

 

ここで、この制度の名前をもう一度よくご覧ください。

相続時精算課税制度

この制度は、【贈与をする時は贈与税を非課税にしますが、相続がおきたには、非課税にした分を精算して課税する制度】という意味なのです。

つまり、贈与税が非課税になるだけであって、相続税は課税されますので、節税というわけではなく、税金の先送り、というのが実態です。

つまり先ほどの甲さんにおかれましては、手元の財産7500万と相続時精算課税制度を使って贈与した財産2500万を足した、1億円に対して相続税が課税されるというわけです。

親又は祖父母からの借入金の取扱い

贈与税の非課税枠を超えた分を借入金とする

「親子間借入れ」では、「返してもらわなくても良い」、と言われており返済しない場合、ある時払いの催促なしの場合、贈与とされ贈与税が課税されます。贈与とならないように次の点に注意し、借入れ条件等の取り決めをしてください。

 

1.金銭消費貸借契約書又は借用書を作成。(当社で作成します)
パソコンで作成しても手書きのものでも形式は問いません。借入金額・ 利息・返済期間等の借入条件をしっかり記載して下さい。なお借入金の金額に応じた収入印紙を貼り、消印することを忘れないで下さい。また金銭消費貸借契約書は貸主・借主双方が契約書を所有すると、それぞれ印紙を貼付することになります。借用書ですと借主が貸主に差し入れる形式になります。1枚作成して本紙を貸主に差し入れ、借主はコピーを所有することにすれば印紙は本紙1枚に貼付することですみます。

2.一定の利息はつける。
市中金利と比べ極端に低い金利や無利息であると、借りる人に経済的利益が生じるため、贈与税課税の問題が起こる可能性があります。一般的に社内融資制度がある会社で、社内融資を受けている社員は、0.2%以上の金利だと所得税課税の問題がないとされています。この制度を援用すれば0.2%以上の金利が望ましいでしょう。

3.契約書に従い毎月確実に返済する。
返済は"持参払い"よりも"振込"がよいでしょう。返済した確実な証拠を振込用紙や預金通帳で証明できるようにして下さい。"振込"でなくても借主の預金通帳から引き出した預金が貸主の預金に同額入金されている資金の移動が明らかなようにしておきましょう。返済は原則借りた翌月からとし、異常に長い据え置き期間(例えば1年後とか2年後)を設けないようにした方がよいでしょう。極力金融機関と同様の条件に準じてください。

4.返済期間は返済の完済年を親の年齢がおおむね80歳~85歳くらいまでの期間とする。
親の年齢を考慮した常識的な返済期間にして下さい。たとえば、75歳の親に35年返済は非常識と判断されます。

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